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メトホルミン(ビグアナイド系糖尿病薬)について

肥満の方の糖尿病でDPP-4阻害薬と同じくらい使われているビグアナイド系糖尿病治療薬について解説します。

ビグアナイド系治療薬は90%以上メトホルミンが使われていますので、メトホルミンについての説明になります。

①なぜ肥満の方の糖尿病患者にメトホルミンが使われているか?

②重大な副作用の乳酸アシドーシスとは?

について順に解説します。

①なぜ肥満の方の糖尿病患者にメトホルミンが使われるか?

メトホルミンは肝臓で糖がつくられるのを抑制することで血糖値を下げる薬です。

食欲を抑制する働きもあります。

低血糖にもなりにくいです。

以上のことから肥満の方の糖尿病患者によく使われる理由が分かって頂けるかと思います。

薬価が安いのも良いところですね。

半減期が半日くらいなので、1日2回飲むことになります。食前、食後服用どちらでもOKです。

②重大な副作用の乳酸アシドーシスについて

乳酸アシドーシスについて説明する前に注意すべき副作用について解説します。

下痢や胃の不快感出やすいお薬です。酷い場合は服薬中止になります。

それでは、問題となる乳酸アシドーシスについて説明しますね。

アシドーシスとは体液が酸性に傾いた状態で、酷い場合は昏睡状態になります。致死率も高いです。乳酸の血中濃度が上がり体液が酸性に傾いた状態が乳酸アシドーシスです。

メトホルミン服用により血中の乳酸値が上昇してしまいます。腎機能が正常な場合は血中の乳酸値が上昇する前に腎臓から排泄されますが、そうでない場合は血中の乳酸値が下がらず、アシドーシスを起こしてしまいます。

以上のことからeGFR(腎機能の機能を表す指標、数値が高い方がよい)が45以下の方に使用するのはリスクがあります。

また心筋梗塞や重症感染症、ヨード造影剤使用時は急激にeGFRが下がることあるので、服薬中止しないといけません。

肥満の方の糖尿病患者によく使われるメトホルミンですが、腎機能(eGFR)の値には注意が必要であることを頭に入れておいてくださいね。

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DPP-4阻害薬(糖尿病の治療薬)について

前回糖尿病の治療の流れについて説明しました。今回は糖尿病治療薬の中で今1番使われているDPP-4阻害薬について説明します。

①ホルモンについて理解する

②DPP-4阻害薬とは?

③薬の違いについて

まず①からですね。

血糖値の値に関与するホルモンはたくさんあるのですが、糖尿病の治療では、次の3つのホルモンが重要になります。

1,インスリン血糖値を下げるホルモン

2,グルカゴン血糖値を上げるホルモン

3,インクレチンインスリンとグルカゴンの分泌を調節するホルモン

簡単に説明するとこんな感じです。

DPP-4阻害薬はインクレチンをターゲットにしているので、インクレチンについてもう少し説明します。

インクレチンは食事をとると消化管から分泌されるホルモンで、インスリンの分泌を促進してグルカゴンの分泌を抑制します。この作用で血糖値を下げてくれます。DPP4という酵素で分解されるホルモンです。

②インクレチンというホルモンが理解出来たらDPP-4阻害薬がどういうものか分かるかと思います。

インクレチンはDPP-4という酵素で分解されるので、この酵素の働きを邪魔することでインクレチンの働きを強くできます。これがDPP-4阻害薬です。

インクレチンが食後に分泌されるので、DPP-4阻害薬が効果を発揮するのは食後です。インスリン製剤は一般的に食前や食直前ですよね。

毎日飲む薬が食前か食後かで薬飲む負担が全然違いますよね。

またインスリン製剤と比べて低血糖にもなりにくいです。

なんで糖尿病にDPP-4阻害薬が使われるか、これで理解して頂けたら嬉しいです☆

③治療薬について

※急性膵炎や膵臓癌、間質性肺炎や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の方には服用できない可能性あります。

1日1回のむ薬と1日2回のむ薬、週に1回のむ薬に分けられますが、1日2回のむ薬はあまり人気がないように思います。

エクアやスイニー錠が1日2回タイプです。

ザファテックやマリゼブ錠が週に1回のむタイプですが、ザファテックは腎機能悪い人には使えないので、マリゼブの方が人気あるように思います。

1番よく使われている1日1回タイプですが、腎機能に問題なければ、ジャヌビアやグラクティブ、ネシーナが使われること多いです。

腎機能に問題ある場合はテネリアやトラゼンタが使用されること多いです。

最近は合剤もたくさん出てきているので、薬名覚えるの大変です(苦笑)

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2型糖尿病の治療薬の選択

糖尿病の治療薬ってたくさんあって、どうして自分にこの薬が使われているかって分からない方多いと思います。今回はそんな方にちょっとでも糖尿病の治療について分かってもらえたらいいなと思い、記事を書きました。

BMI(体重kg÷身長m÷身長m)とHbA1c(血液中の余分なブドウ糖と結合した赤血球の蛋白質の一種)の値が治療薬を決めるポイントになります。

一般的な治療の流れを記載しましたので、参考にしてください。※あくまで一般的な流れです。参考程度でお願いします。

①食事・運動療法と生活指導(1~2ヵ月)

② ①頑張ったけど、HbA1cが7以上ある場合に薬の服用を考えないといけません。

BMIが24より高い→肥満の方の糖尿病にはメトホルミンなどのビグアナイド系の薬が第一選択になります。

BMIが24より低い→肥満でない方の糖尿病にはジャヌビアなどのDPP -4阻害薬が第一選択になります。

③これで血糖値が安定しない場合はDPP-4阻害薬とビグアナイド薬の併用になります。

④これでも血糖コントロールがうまく行かない場合はグリメピリドなどのSU薬(インスリン分泌促進薬)やスーグラなどのSGLT2阻害薬が使われます。

⑤ ④までで何とかコントロールしたいですが、これでダメな場合は注射を選択肢に入れないといけなくなります。この段階になると患者それぞれ治療法が異なるので、また別の記事で紹介しますね。